娘の大学卒業記念に、革のツナギを買ってもいいかな?
と聞いてみた。
ちなみに今3年生だ。
なんなら今買ってもいいのだが、
今買うと「お前だけなんだか贅沢してんな、おい」
みたいな空気が猫の額ほどの我が家に充満するのは丸見えな上、
その空気感に耐えられそうにない。
もしも普段は仕舞い込んであるツナギを引っ張り出そうなもんなら、やっと収まっていた「それ高いんでしょ?」が再充満だ。
そこでおれは考え、気が付いたのだ。
何かキッカケを作ってしまいさえすればいいことを。
そして卑怯にもそのキッカケを娘の卒業にしたのだ。
「これでお金掛かんないね」の記念というかメモリアルが卒業なのだ。
今まで頑張ったね。
お疲れ様。
そういった類いの満足感に溢れた刹那、買うのだ。
ツナギを。
まさにそれは勲章。
男の勲章と化すのだ。
今買えば、「散財しかしないただのバイクバカ夫の革のツナギ」だが、あと、1年ちょっと我慢すれば、「頑張ったバイクバカ夫の勲章、それはツナギ」なのだ。
ここでこれを書いていて、我ながらこの悪知恵の素晴らしさに惚れ惚れする。
1年ちょっと。
がまんだ。
ちなみに学費はフルローンなので、卒業=生活が楽、には全くならない。
もしもボクが大谷翔平ならツナギをレーシングスクールに通う未来ある子供達に送るのだが。
別に道に迷っているわけではない。
さてベスパ。
愛おしい我がベスパ。
全然乗ってない。
涼しくなった途端乗りたくなった。
まじで半年くらいエンジン掛けてない気がする。
この日もベスパのことは頭にあったのだが、S4の整備終わってからするから、
と自分に言い聞かせまずはS4をいじる。
長さを調節出来るクラッチレバーにしてるのだが、車検の際検査員にちょっと長い(全幅ね)と言われ、まじで超ムカついて「今ここで短くするから見てろよ」と言ってそんなこともあろうかと六角持っててたんでその場で調整し、
「これで文句ない?」
という思い出のあるレバー。
なので調整出来るように若干緩めに付けておいたレバーなのだが、落とした。
東名の渋滞すり抜け時に、落とした。
落とした時は、音がしたのだが何を落としたか分からなかった。
ので付け替えた。
そんでDOT4関係も上からだけ抜いて新しいの足した。
そんなことしてたら薄暗くなってきた。
早く乗らなくては、と押し掛けしようと2速に入れ、クラッチを握った。
切れない。
クラッチ切れない。
えー、なんで?
クラッチでは以前悩まされたので嫌な思いが蘇る。
と、
切れてる。
クラッチは切れないのにワイヤーが切れてる。
(冷静に考えれば当たり前)
この日はこれを持って終了したのだった。
ほったらかすと、乗り物はすねます。
気をつけろよ。
ツナギは買っていいって。
バイク